順勢掌理対敵身法は、大切な人を護衛するために必須の術理

順勢掌理(じゅんせいしょうり)。

単換掌理(たんかんしょうり)の斜め後方スライド虚打離脱の術理を、前敵に活かした、電撃攻撃の「護衛」技となる。

「護衛技」?護身技じゃなくて?

実は順勢掌理の対敵身法を用いる最大の狙いが、「大切な人に手出しさせない」ことにあるからだ。

単換掌理対敵身法で、敵の攻撃を避け、常に離脱し続けることは、「生存」を図るうえで欠かすことのできない必須技術である。

単換掌理におけるいくつかの転掌動作は、武器術にそのまま使用できる、シンプルで考え抜かれた転身戦法となる。

しかし、単換掌理によって逃げ打ちをしているだけだと、相手は「逃げるのは素早いけど、襲ってこない奴」と考え、別の考えを持ち始める。

そうである、守るべき人に手をだそうとする。襲ってこない、こいつは逃げているだけだから、こいつが守ろうとしている人間に手を出しても大丈夫だ、と考える。

そこで順勢掌理対敵身法によって、敵に「思いがけず襲ってくる危険」性を感じさせる必要がある。

順勢掌理対敵身法によるスライド離脱による圧力で敵に警戒させ、かつ対応せざるを得ない状況を作り出せば、そうはいかない。

つまり順勢掌理対敵身法による攻撃は、「気を付けてないと、突然向かってきて攻撃される」という警戒感を与えることができ、敵の注意をこちらの向けさせることができる。

敵の注意がこちらに向いていれば、敵が大切な守るべき人に手出しすることはない(する隙がない)。

昔日スタイルの八卦掌の「護衛」とは、このような考え方である。悪い言い方をすれば、「おとり」となるのだ。きわめて悲愴感の伴った戦法である。

では、単換掌理対敵身法をメインとして、そこに時折、順勢掌理対敵身法による攻撃をおり交ぜることによって大切な人を守る方法を少し具体的に説明しよう。

単換掌理対敵身法で交わしつつ、何度も後退スライドしているうちに、ベストな位置にいる前敵に電撃攻撃で急襲し、油断させない。敵は常に我の電撃急襲に備える必要があるため、守るべき人に手を出すゆとりがない。

※前敵攻撃のさい、自分の進む方向から大きく旋回しないと届かない相手には、攻撃してはならない。旋回こそ、対多人数移動遊撃戦渦中において、もっとも体力と気力を奪い去るものだからだ。

生存して敵を急襲の脅威にさらし続ければ、敵は大切な人に手を出すことができない。つまり、「生存」して立っている⇒プレッシャーを与える⇒「守る・護衛」なのである。

プレッシャーを与えるためには、「引き込み」戦術よりも「斬り込み」戦術の方が効果的である。ゆえに、昔日の創始者(伝・董海川先生)は、単換掌理と順勢掌理の二つにたどり着いたのだろう。

正直、ある程度技術が上がれば、個人の護身でいうならば、単換掌理対敵身法だけで十分なのだ。不意に敵が正面に現れようとも、単換掌理に基づいた転身技法だけでかわすことは十分可能となる。

弊門に所属する女性門弟は、その点を逆手に取り、体力を使う攻撃をせず、逃げに徹して、自身の体力と現実的に向き合っている。※転掌を徹底的に磨いているため、離脱時の圧力で、後方敵への威嚇はしっかりと行っている。

しかし、対多人数・第三者護衛を本格的に考えている人ならば、そこにもう一つの術理「順勢掌理対敵身法」を積極的に加えていきたい

順勢掌理対敵身法は、前敵に対する身法なので、先生に教わった後は、目標物を使って想定的を作り、間合いなどの習得を目指して打ち込み練習ができる。それは大いに魅力的である。

弊門ホームぺージ中、八卦武器術の八卦双短棒の五型・いじめ護身部における八卦掌・単招式は、みな順勢掌理対敵身法に基づいた技法となる。

出来ることなら指導者に付いて欲しいが、もしあなたが「昔日スタイル八卦掌の何かを練習したい」と願うならば、それらの技法が、順勢掌理対敵身法に基づいたスライド離脱術理をもとにしていることを意識して練習してほしい。

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八卦掌水式門富山本科イメージ

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