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八卦掌三十六歌・八卦掌四十八法から学ぶ八卦掌戦闘理論

(このページは、2022年7月15日に更新しました。)

始祖・董海川先生が残したと言われるものは、実技としては、走圏・定式八掌・老八掌・単操手、理論としては、三十六歌(三十六歌訣)・四十八法(四十八歌訣)だと考えられている(諸説あり)。

三十六歌には、主に八卦掌における身体操作と戦闘理論が述べられている。初学の段階においては、その意味するものは深淵であり、修行が進むと大きな手助けとなりうる資料である。

このカテゴリーでは三十六歌の各理論について、実際の乱取り・組手・散手・実戦経験も踏まてえ、できる限り詳しく解説していきたい。

八卦掌三十六歌

歌一:空胸拔顶下塌腰,扭步合膝抓地牢。沉肩坠肘伸前掌,二目须冲虎口瞧。

「空胸拔顶下塌腰,扭步合膝抓地牢。沉肩坠肘伸前掌,二目须冲虎口瞧。」

「胸前は空にし頭を引き上げ腰を下げくぼませ、歩みを転じるときは膝を合わせ地面をしっかりとつかむ。肩を落とし、肘を落とし前の手の掌を伸ばし、両目は虎口を通して見る必要がある。」

「歌一」の解説ページへ行き、「基本姿勢」の取り方を学ぶ

歌五:步即转兮手亦随、后掌穿出前掌回。去来来去无二致、要如弩箭离弦飞。

「步即转兮手亦随、后掌穿出前掌回。去来来去无二致、要如弩箭离弦飞。」

「八卦掌の手技は、先に転じている歩法の動きにしたがうものである。後ろに控えている掌(穿掌の場合は、穿出した手の肘の下にそえられている掌)を穿で穿出すると同時に先に出している穿掌を引く。引くと出す、出すと引くは同時に行われ、それは2つの段階なく一気に行われるものである。ちょうど矢が弩弓の弦から放たれて飛んでいく際一気に素早く止まることなく飛んでいくかのごとくに。」

「歌五」の解説ページへ行き、技(穿掌)を放つ際の要点を学ぶ

歌二十一:用到极处需转身、脱身化影不留痕。如何变化端在步、出入进退腰先伸。

「用到极处需转身、脱身化影不留痕。如何变化端在步、出入进退腰先伸。」

「ひとつの技における最後において、同時に身をひるがえす。身はすっと消え影となり、痕跡を残さない感じである。いかなる変化もまず歩法からである。出る・入る・進む・退くも、まず腰から先に動く。」

「歌二十一」の解説ページへ行き、「敵前変化法」と「戦闘時の身法」を学ぶ

歌三十五:冰天雪地雨泞滑、前脚横使切莫差。翻身切忌螺丝转、高低紧避仍为佳。

「冰天雪地雨泞滑、前脚横使切莫差。翻身切忌螺丝转、高低紧避仍为佳。」

「雪が降り凍る時、雨が降り地がぬかるみ滑る時は、前足を横にだすことで、通常の天候状態の時足を進めるのと同じ状態となる。翻身する際は、ねじのように回転して翻身すること、身体を上下動させることは、とにかく避けることを勧める。」

「歌三十五」の解説ページへ行き、「悪条件(路面)下で身体を安定させる方法」を学ぶ

八卦掌四十八法

十二・決胜法(決勝法)

「彼力千钧快如梭、避强用顺快不挪。千人只有三五近、稍伸手脚不难遮。」

「敵の力が強大で速くとも、こちらはそれにつられて力強く速くで対抗せず、敵の力や速さに従う。敵が1,000人居ようとも、我に近づくことができるのは、せいぜい3~5人程度。手足を休まず出し続けて対処すれば、この局面に対処するのは難しくない。」

「決胜法」の解説ページで、多人数に対する対処法を学ぶ

十三・用法

「高打矮兮矮打高、斜打胖兮不须摇。若遇瘦长凭捋带、年迈无功上下瞧。」

 「身長の高い者に対しては、その者の低い部分を攻撃し、身長の低い者に対しては、その者の高い部分を攻撃する。恰幅のよい太った者はその側面を攻撃し、その重い身体に絡んで揺さぶったりするなどの無益な労力を投じないこと。もし痩せて身長の長い者を相手にするならば、その者をつかんで寄りかかり(投げ技や引き回し技などで)制する。歳を重ね武術経験も無い、練習量も少ない者に対しては、相手の身体全体が見える位置において、身体全体をじっと見据えてにらみつける。」

「用法」の解説ページで、身体別対処法を学ぶ

二十二・半圏手法

「他人手法多直线,跨上半步等如闲。即或指直打斜法,再跨半步不相干。」

 「他人の攻撃手法はその多くが直線的なものであるから、半歩踏み出せば防いだも同じである。あるいはその直線攻撃を(こちらの)斜め攻撃に向けてきたとしても、再度半歩踏み出せば、互いに触れることはない。」

「半圏手法」の解説ページで、八卦掌典型身法「半斜翻身」の効果と方法を学ぶ

二十三:整圏手法

「四面敌人我在中、穿花打柳任西东。八方凭势风云变、不守呆势不守空。」

「四方を敵で囲まれ私がその中にいる時、ヤナギの葉のごとくその場・その居場所に居つかず通り過ぎ西に打ったり東に打うったりし、(通り過ぎる過程におけるその都度ごとの前面の敵は)そのままにし固執しない。八方の情勢は風・雲のごとくに変化するものだから、その時の情勢にそぐわない融通が利かない守りをしない、意味のない守りをしない。」

「整圏手法」の解説ページで、敵に囲まれた際の対処法を学ぶ