原動力は、君だけのもので。君だけの原動力が、未来をひらく

原動力。人に言うのが恥ずかしいようなものでもいいのではないか。

犯罪めいたものや、人を悲しませたりするうえで成り立つようなものでない限り、君だけのオリジナルでいいと思っている

長年、八卦掌を練習してきたが、その原動力は、常に学生時代のいじめだった。自分に対するものではなかったが、自分の弱さが原因で人が苦しみ、自分が思いつめて抱えたことが原因で、人の未来が変わった。

人に言わせれば「極めて重たい」原因だと思う。信頼できる人に話したこともあった。しかしその人は対応に困り、嫌がり、自分が原因で人を追い詰めていることを痛烈に批判した。

その指摘は間違っていないのだろうが、10代の少年にその言葉と内容はあまりに過酷で、人に話すことが怖くなってしまった。その後、完全に心を閉ざしていたと思う。

せめて人を守る仕事に就こうと考えて、柔道を習ったり、勉強をし続けた。人には、「なんでそんなに凝り固まるのか」とあきられたが、その原因を決して言わなかった。

この場は、いじめを受ける君へのメッセージでもあるため、腹を割って話しているが、一般の人には理解されないようだ。仕方ない。

八卦掌を練習し始めてから、すぐに、人に教えることを考え始めた。技術がうまくなるにつれて、その願望はより具体的なものになっていった。

『弱者生存の理で貫かれた護衛護身術「八卦掌」を日本全国各所に広め、誰もが、大切な人・自分を守る技術を学ぶことができる環境を創る』

しかし現実は厳しく、無名な自分、流派の後押しなど無い自分に、誰も気をとめることはなかった。試みすべてがうまくいかない。周りから「それ見たことか」と嬉しそうに揶揄され、無礼な問い合わせにも翻弄され、気持ちが何度も折れそうになった。

でも、忘れられない言葉や想い出が、ここぞという時に、背中を押して支える。何度それを感じたことか。

うまくいかなくて、ふとんに顔をうずめ叫ぶ。当然視界は真っ暗だが、そうすると、どこかの底に落ちるような気がして、そこで、フッと、思い出すシーンがある。

「八卦掌水式門」。門の名前の由来は、私のプロフィールでも軽く触れている。

同級生の、いじめを受けている辛い時期のさなかの、つかの間の笑顔での同級生との会話。

「水野式人(しきと)だから・・・・水式館?水式塾?・・・・・やっぱり水式門だね」

そんな他愛もない言葉だったが、自分には確かに、嬉しそうに見えた。正直、イラストのように、その場が海岸であったのか、田んぼの土手であったのか、覚えていない。しかし、同級生の後ろには、青い空が広がっていて、同級生が笑顔であったことだけは覚えている。

もう、40年近く前の話なのに、心から離れず、何度夢見たことか。

対多人数移動遊撃戦の練習では、日によって、設定した時間を到底もたせることができないと感じる日がある。そういう時、自分に負けそうになる。手が止まり、足がふらふらになり、そのみじめさが余計動きをにぶらせる。

でもそんなときも、いつも思い出す。そうすると、もう動かない、と決めつけていた身体に、思わぬ力が入り・・・それが一層自分の息を切らすのだが、やり切ってしまう

このシーンは、練習時だけではなく、全国展開のイメージの原動力ともなっている。

八卦掌を教える際、名称に全く迷うことはなかった。

「水式塾?水野式のことか?宗家きどりか」と批判されることもあったが、まったくどうでもよかったね。理由を言う気にもならない。水野式のつもりではなかったが、八卦掌成立当時の移動遊撃戦を指導しているところは国内では水式門だけ。

事実上の「水野式」になってしまってる。八卦掌を超えることはないが、人から見れば、水野式に見えるのだろう。それで結構。

私は、同級生のその言葉があるから、前に進む。たとえ、誰にも相手にされない現状でも、信じて疑わない、とはまさにこのこと。

原動力は、君のオリジナルであればあるほど、力が発揮される、間違いない。

何が言いたかったのかというと、原動力を見直してほしかったのだ。君の原動力たる理由を語る時、それが本当の心で選んだものなのか?そして君の心を動かすものなのか?

人に話すものでもない、鳥肌が立つような、心が震えて泣けるようなものが、原動力たりえる。

社会に適合させる必要もない。私は、ずっと、社会に適合させるために、夢の軌道を変えたりした。そのようなものでは、辛い時の動きを維持できない。

原動力を明確にし、時間をかける覚悟をしたとき、八卦掌は多くの人を救う存在となる。そう信じている。

君にとっては、何が原動力となる?

みんなと友達になりたい・・・素敵だね、叶うと、きっと思い出だらけの学生生活なるよ。

あの子が好きだから、情けない自分でいたくない・・・素晴らしい、それこそ青春だよ。

彼女に怖い思いとか、一切させない・・・・なんて崇高な想いなんだ。かっこいいよ。彼女は幸せ者だね

私は、このような、心から湧き上がった、シンプルな原動力がまぶしくて大好きだ。

心からのものだからこそ、辛い時、倒れそうなとき、支えられるのを実感できる。

自分を支えるものくらい、自分の心の直感でえらんでみないか?きっと未来が変わる。

『いじめに苦しむ君へ贈る、勇気が出るメッセージ集』のトップ

八卦掌水式門ホームページ:いじめが辛い君へ|八卦掌の単招式・連招式で取返しに行こう

ブログトップ

八卦掌水式門ホームぺージ:トップページ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です