ウーマン・ライト・ガードは、指導員候補生の募集を開始します。いよいよ始動します。
詳細は、ウーマン・ライト・ガードのサイトにてご確認ください。
ウーマン・ライト・ガードは、国内で初の、身体柔弱東洋人向け護衛術をマスターした、女性警護人を養成する専門教育機関である。
その基盤は、成立過程なれど、多くの希望を見て、手ごたえを感じている。
興味のある方は多いと感じていた。なぜなら、女性にとって、ボディーガードを依頼することは、大変敷居の高いものであるからだと、一番弟子や筆頭弟子から聞いていたから。
理由の一番は・・・やはりボディーガードが、男性であること。こればかりは、女性の立場で考えてみないと分からなかった。
国内には、少なからず女性の警護人がいる。警察にも、皇宮護衛官にも、女性の護衛官・SPはいる。しかし、女性警護人の本音は、男性に対する力不足の実感と、不安であった。
教場で始動されている護衛術を学んでも、それらはほぼ、男性使用前提である。そもそも、軍隊格闘術などは、一般的な男性使用前提武術を元に考案されているのだから、仕方ないのだ。出発点が、もう女性の習得を考慮していないのである。
軍隊格闘術などは、シラットなど、聞き映えのする武術・格闘術がもとになっている。しかしいくらそれらがすごさを感じようと、しょせんは男性使用前提である。だれでもできますを売りにして、市内各所で指導しているのを見たことがあるが、女性や一般人向けに練習カリキュラムが大幅に変更されていて、これでは技術の向上が望みづらい。
挙句に、筋トレなどを要求されることもあるようだ。自分の一時通っていた柔道場と同じである。弱者が強者になることを前提とするカリキュラムは、男性向けのカリキュラムである。そして男性でも多くの者が脱落をする。女性が従来の武術のカリキュラムで行うことは、想定すらされていない。そして、指導者によって、きつくない練習に替えられ、中途半端になるのである。
女性が人を守るためには、弱者使用前提の武術を学ぶ必要がある。繰り返すが、弱者が強者になるためのカリキュラムでは、いつまでたっても女性は自信をもって要人・自分・自分の大切な人を警護し得る警護人になることはできない。
弱者が弱者として、身法をもって、強者の土俵を避けて対抗する武術でなければならない。
ここではっきりと言っておきたい。私はたまたま、弱者使用前提の武術に巡り会ったのではない。とにかく、弱者使用前提の武術が存在することを願って、常に探していた。
学生の時の拳法を始めたキッカケが原因で、とにかく弱者使用前提の武術にこだわったのだ。だから、指導するまで30年以上もかかったのだ。どこにいっても、強者使用前提の武術ばかりだから。指導許可まで得ていた梁派伝八卦掌も半ば放棄する感じで、転掌にとどまったのだ。
であるから、自信をもって、女性警護人を養成する機関を設立できるし、その資格がある、と確信している。
ライト・ガードのバナーには、一番弟子が描いてある。普段の服で練習するのが好きで、かつ、武器も、特定のものにこだわらない。得意は、双匕首(双短棒)であるが、なんでもこなす。
彼女は、ライト・ガードの最初を飾るにふさわしい。とにかく、練習をした。一番弟子の彼女と、筆頭門弟は、とにかく練習をした。日本海側の冬は、雨・雪ばかりであるが、どのような天候でも、私に追いつけ追い越せの勢いで練習をし続けた。
その彼女の継続の意欲を支えたのが、学んでいる武術「転掌」に対する信頼感である。彼女はいつも言っていた。
「本当に、よく考えられている。矛盾が感じられない。」
私もつくづく、そう感じていた。私は転掌(八卦掌)を超えるつもりであったが、その奥深さに白旗を上げた。いま再び、そのような野望を持ち始めたが、それは一生かかるだろう。