人は、自分が思っているほど、人のことなんて気にしていない。そうよく言われるが、そんなことないね。
私のことを気にしているなら、それは明らかにわかる。
自信をもって言うことができる。私は外で、人のことなんてほとんど気にしていない。海に行く。海岸に立つ。人はいる場合もあるが、私は海しか見ていない。そこにいる人間のことなんて、気にしていない。でも人は、そうでないようだ。
転掌の目で見ると、全体を大きく瞬時に見渡す。視界の端っこにある動きも見逃さない。顔を動かない状態で、自分に意図を配っている人間の動きが分かる。これは職業病である。
後輩らに言うが、館長が頭を動かさないのは、この眼力が養われているのもある。それ以外の理由もあるが、眼力を鍛える意味もある。知ってた?もし知らなかったのなら、せめて頭に入れておくこと。頭に入れても初心者はできない。でもそのポイントを知っておくと、いつかフッとできていることに気づく。
転掌の移動練習をしていると、もはや目標物を見る必要はない。通り過ぎるだけである。安い
自分は海を見たかったから、この場所に来たんだ。人と交流するための来たんじゃない。
私は趣味で、色んな場所に行く。そして、人のほとんどいない場所が好きだ。没頭したいから。しかし没頭できないときもある。見たこともない人が声をかけてくる。こいつは、人と交流したいのか?何のためにここに来たのか?
私は趣味をしにきただけだ。それだけなのに、人と関わりたがる人間が最近多いため、魔除けが必要である。
魔除けも私の行きたがる場所と同じような場所に行きたがる。しかし魔除けは、海で釣ることが好きなので、最近海の絵ばかりとなる。かといって、一人で出かけると、声をかけられ大変面倒くさい。
へぇ、いいねぇ、絵なんて・・俺も、絵でも描いてゆっくりしようかな?いつも来てるの?
それ、どうでもいい。もうここには二度と来んから、安心してむこう行ってろ。