遊撃八卦双短棒・五型「双劈幕棒」:動作解説
劈と袈裟斬りで構成され、かつ動作も大きいため初学者でも練習しやすく、かつ身を守るうえで効果的な型であるため、一連の動きが無意識に、かつ途切れることなく行うことができるまで練習してください
そして速く動く練習も忘れないで下さい。多くの人の命を奪うナイフ攻撃の最悪技である「プリズンラッシュ」の速さを圧倒する気構えで練習をします。
型の名前のごとく、二つの棒で「弾幕」ならぬ「棒幕」を張るイメージで練習します。
敵の攻撃を受ける方法としては、点ではなく、繰り返し繰り出される棒の軌道線で相手の刃物をさえぎるイメージを持ちます。刃物を払うときは、垂直にではなく、斜め方向から棒線の面積の広さでさえぎります。
双按穿棒が、受け面が小さかったのに対し、双劈幕棒は、意識的に受け面を大きくするために水平斬り、大劈、袈裟斬りを採用しています。動作が大きい八法を元に構成しました。
対刃物である以上、相手の刃物が少しでも我が身体に触れないようにするために、身を守るために成功確率の高い方(受け面積が広いと我が棒に相手の刃物が当たる確率が高くなる)の受け技で構成しています。そのことを頭に入れて、ワイパーで払ってしまうがごとく、さえぎります。
2発目の大劈ですが、相手の腕や肩などを攻撃する際は、大劈で行います。我が武器は棒であるため、斬り落とすことはできませんが、刃物を持った相手の腕を斬り落とすかのごとく、下にたたきつけるイメージで振り下ろします。しかし前のめりになるのは危険ですので、そうならない範囲で大きく練習します。これには慣れが必要です。
3発目の袈裟斬りですが、攻撃目標は、相手の頸部(もしくは側頭部)です。理想は一撃で戦闘不能にすること。よって、打ち込むときは、打ちながら押さえつけるように。しかし身体ごともっていきません。これは2発目と同じです。
袈裟斬りを行った後は、もう片方の手を後方へ「撩」で後方へと差し出し、後方敵をけん制します。型では進歩穿棒へとつなげますが、実戦では小劈・袈裟斬りも多用されます。
遊撃八卦双短棒・五型「双劈幕棒」:用法解説
双劈幕棒は、最も自身の防御がしやすく、かつ攻撃力も高い型です。袈裟斬り、大劈、横斬りの、大きな動作を伴う技で構成され、攻撃目標も明確であり、攻撃範囲も広いため、防御技としても安心感があります。
ゆえに双短棒初心者でも取り組みやすいため、是非とも、何かしらの支柱や木の前で、敵の存在をリアルにイメージしながら、おもいきり棒を振ってみてください。
動作は、型通りに行うパターンと、八卦掌の身法を存分に活かしたパターンがあります(動画参照)。
八卦掌の身法を活かしたバターンは、そのまま双劈幕棒の変化型ともなっています。先の予習をしておきましょう。
敵の斬撃や刺突を、棒のワイパーで叩き防ぐイメージです。よって常に、前の技が終った時は、片方の手は、胸前にてスタンバイしている状態を作っておくことです。でないと、雨のような棒幕を張ることができません。
この点が、最も双劈幕棒で重要な点です。前の攻撃に酔いしれた挙句に次の備え(胸前双棒の構え)を忘れるということがないようにします。
遊撃八卦双短棒・五型「双劈幕棒」:遊撃型(変化型)解説
基本型自体、相手の刃物を使った連続攻撃を想定したものだったのですが、この変化型も同じです。回身双棒の身法が入り、三打目を打つ過程から生じはじめる我の身体への慣性をうまく処理します。
どういうことかといいますと、双劈幕棒は動作が激しいため、歩法で身体を動かしながら連打すると、動いているとはいえ身体に激しい慣性がかかってきます。
慣れている人であれば、その慣性をうまく処理(丹田周りで形成する基本姿勢の維持を)できるのですが、基本姿勢ができてない人ですと、双劈幕棒の連打で生じる慣性によって、身体バランスを崩してしまいます。
そこで、姿勢バランスを崩すリスクを回避し、逆に生じた慣性をうまく利用するために、4打目で大きく袈裟斬りをすると同時に、そのまま敵の斜め後ろに通り抜け、後は回身双棒のごとく平穿→袈裟斬りへとつなげます。
4打目を打った後、身体外転で転身します。そこから平穿~袈裟斬り、の流れは、回身双棒と同じですね
※身体外転の転身法・・・敵に背を向けながら転身する動作。素早く転身できるが、敵に背を向ける欠点がある。老八掌の順勢掌の身法。
走圏(下盤)をやり込み、かつ基本技術講座で解説している老八掌までの基本技術に精通すると、自然と脚の内転筋が鍛えらえ、かつ基本姿勢の維持能力も向上するため、身体内転のを行うことも可能になってきます。
※身体内転の転身法・・・敵に身体を向けながら敵の側面を通る。敵を見ているため対処できるが、転身が遅くなる。定式八掌の仙人観棋掌で、その基礎を学ぶことができる。
最初は、棒の操作にも慣れていないため、身体外転の転身法で繰り返します。棒操作技術と、歩法の精度が上がってきたら、身体内転による技法の研究に取り組みます。
身体内転の転身法による技法の研究は、他の練習でも自然と取り組むようになるため、いずれできるようになります。
動画中でも言及していますが、4打目で敵の側面を通り抜ける際は、思い切り行います。防御されて当たらなくてもよいです。当てるのは、その後の平穿と袈裟斬りでよいです。
袈裟斬り・大劈などの振りを多用するのは、敵の刃物による攻撃を、振り面積の大きい技で防ぐためです。双劈幕棒は、敵による連続攻撃(プリズンラッシュなど)を想定しているため、小粋に引っかけて弾く、ような技はありません。
ですから、動作は大きく、ダイナミックに行います。慣れてきたら、動作を小さくするよりも、動作を速くします。その方が、想定攻撃に対して有効だからです。
弱者生存の護衛護身武術を極めたい方へ~清王朝末期頃の昔日の八卦掌を国内で唯一伝える水野先生の道場「八卦掌水式門」入門方法
1.弱者生存第一の「単換掌の術理」に貫かれた成立当初(清王朝末期頃)のままの八卦掌を国内で唯一追求し指導する、稀代の八卦掌家
八卦掌水式門で八卦掌第7代を掌継させていただいた遠隔地門下生のsと申します(先生の指示で仮称とさせていただきます)。代継弟子の一人として、八卦掌水式門の紹介をしたいと思います。
八卦掌水式門は、成立当初(清王朝末期頃)の「単換掌の術理(単換掌理)」に貫かれた「生存第一スタイル」の八卦掌を指導する、国内で極めて数の少ない八卦掌伝統門です。
八卦掌第6代の水野先生の伝える八卦掌は、敵前変化攻防の近代スタイル八卦掌が主流となっている現代において、対多人数移動遊撃戦による弱者使用前提撤退戦を貫いた異色の存在となっています。
先生の伝える八卦掌の最大の特徴は、やっぱり、「単換掌の術理(水式門で先生は、「単換掌理」と呼んで指導しています)」に徹している点。
「単換掌理」とは、敵と接触を極力さけ、敵の力とぶつからない方向へ移動しながら対敵対応をする術理です。間合いを取り、逃げることを正当な戦法とし、力がぶつからないため、女性やお子さん・お年を召した方にとって最も現実的な護身術となっています(※よって水式門では、私を含め、女性の修了者さんが多いです)。
単換掌理を理解するには、修行の初期段階に、掌理に熟練した指導者による対面での練習を通して対敵イメージをしっかりと構築することが必要不可欠、だと先生は言います。
「単換掌理系の技は、対人走圏で養った移動による間合い取りと、敵の引きつけ引き込み技術、転身技術とで実行する技。現実的で明確な敵のイメージを持って練習しないと、実戦でとまどうことになる」は先生の口癖ですね。
相手の侵入してくる角度や強度、そして敵動作に対する自分の身体の使い方を、先生の技を受け、または先生に試し打ち(!)をしながら自ら身体を動かして学んでいく必要があります。それは初心者には果たせない役割。水式門では、先生がいつも相手をしてくれるし、新しい技を始動するとき、使い方もしっかりと見せてくれるから、一人の練習の時でも、イメージが残るんです。
よって最初から全く一人で行うことは、リアルな敵のイメージが分からない点から、大変難しいものとなります。この問題は、私がこの場で、先生の指導を受けたほうがといいと強くすすめる理由となっています。
私も遠隔地門下生。先生が富山に来たときは、集中的に相手になってもらいました。石川県という遠くであっても、先生の教え方のおかげで、ブレずにここまで来ることができました。
単換掌理に基づいた弱者生存第一の八卦掌を指導する八卦掌の教室は、全国にほとんどありません(それか、公にしていません)。弱者使用前提がゆえの現実的方法で自分を守る武術に興味がある方。力任せの攻撃にも負けない八卦掌を極めたいと思う方は、水式門の扉を叩いてください。水式門なら確実に、弱気が生き残るための技術を学ぶことができます。
2.八卦掌水式門は、入門審査を通った者が門下生となることができる純然たる「伝統門」道場
八卦掌水式門は、代表である水野先生が、八卦掌第5代(梁派八卦掌第4代伝人)である師より指導許可を受けて門を開いた、純然たる「伝統門」です。それゆえ、入門資格を満たしているかを判断する入門審査(問いあわせ~体験までの態度を見ての総合判断)を、入門希望者すべての方に例外なく行っております。もちろん私も受けたうえで入りました。
水野先生が指導する八卦掌は、護身術であれど、一部に当然殺傷技法が伝えられ、昔の中国拳法と同じく実戦色が強い八卦掌。誰それ構わず指導することはいたしません。
特に先生は、拳法を始めた動機も真剣。自分を律することができない人間に伝えてしまい、それで人が傷つけられてしまう事態を招くことを、心から心配しています。
よって、以下で掲げてある「入門資格」を満たした人間だと判断した場合にのみ、先生は受け継いだ技法をお伝えしています。「八卦掌の伝統門として、門が負うべき当然の義務と配慮」。これも先生が常に話す口癖ですね。
水式門には『弱者生存の理で貫かれた護衛護身術「八卦掌」を日本全国各所に広め、誰もが、大切な人・自分を守る技術を学ぶことができる環境を創る』という揺るぎない理念があります。
先ほども触れたように、己を律することのできない人間に伝えてしまうことは、技法が濫用され第三者が傷つく事態を招き、理念実現に真っ向から反する結果を生んでしまいます。
水野先生は、門入口を無条件に開放して指導し門を大きくすることより、たとえ審査を設けて応募を敬遠されたとしても、少なからずいる暴力的・非常識な人間に伝わってしまう事態を避けることを重視しています。
ここまで書くと、なかなか入ることのできない難しい道場だと思うかもしれませんが、そんなことはありません。審査はありますが、一般的な常識と礼節、思いやりがあれば、心配する必要は全くありません。
指導を受けてみれば分かるのですが、先生はいつも、門下生のことを考え、熱心に指導してくれ、怒鳴ったりもなく、笑顔です。安心してください(無礼な態度や乱暴なふるまいには、ベテラン・初心者関係なく厳しいですが)。
審査を通過した正式門下生には、「誰もが大切な人、自分を守ることができる八卦掌」の全てを、丁寧に、熱心に。真剣に教えてくれます。
迷ってるあなた。水式門には、積み重ねるならば、弱者と言われる者でも高みに達することができる技術体系があります。先生の温かく熱心な指導で、「守る」強さを手にしてみませんか。
3.入門手続き
八卦掌水式門の正式門下生となるためには、個別指導科における近代八卦掌コースを除いたすべての科において、仮入門期間(体験入門日から一カ月経過もしくは体験入門を含めた3回の練習参加)を経る必要があります(指導内容が他人を傷つける技術を含むため)。この期間を経過した後、入門を希望する方は、以下の手続きに従い、入門申請をしてください。
手順1 申込フォーム記載申請と体験入門参加
各科とも以下の問い合わせフォームに必要事項を記載のうえ体験入門を申請する。
手順2 本入門希望者は、「本入門申請フォーム」より、本入門申請をする
体験入門を含めた仮入門期間経過後、本入門を希望する方は、各科共通の 本入門申請フォーム より、本入門申請をしてください。本入門を認めるかどうかの判断をさせていただきます。
「入門資格・入門時誓約事項・入門時特記事項」については、こちら にて必ず目を通し、理解したうえで本入門申請をすること。
本入門申請意思受領後、本入門審査を経て、結果のメールを送信します。本入門許可者には、入門案内のメ―ルを送信しますので、メール文中に記載されている弊門指定の銀行口座に初月指導料を振り込んでください。
※入門許可メール送信後、送信日を含めて14日以内に入金がない場合は、入門の意思がなくなったと判断し、申請はなかったものとさせていただきます。
※本入門が許可されなかった場合についてのクレーム・理由開示要求には、例外なく対応いたしませんのでご了承ください。
手順3 「入門誓約書」のダウンロード
下のリンクにて「入門誓約書」をダウンロードし、内容を確認。誓約書の内容に同意するならば、同書類を印刷し、必要事項を記載の上、本入門後の初回練習時に持参する。
※ダウンロードができない方は、shiroikukmoajisai@gmail.com 宛にご連絡ください。
手順4 練習会に初参加
上記「入門誓約書」を持参の上、グーグルカレンダー記載の希望各科の練習会に参加する。
※「入門誓約書」を必ず持参すること。持参し忘れ2回目の者には例外なく指導しない。ダウンロードができなかった理由で持参出来なかった者は、必ずそのむねを告げること。
※カレンダーが、参加する科のカレンダーであるかどうかを、しっかりと確認すること。
※各科とも、参加希望日の前日の24時までに、に、参加メール「例文:○○です。○○日参加します」とメールを入れること(場所変更の可能性があるため)。