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教程2:遊撃戦で戦うことができるための歩法を学ぶ

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いじめ加害者からのパンチや蹴りなどの物理的な暴力を身に受けないための基本は、無駄・迷いのない歩法(足の運用の仕方)を知り、無意識にできるくらいまで繰り返し練習し、実際の場面で動き続けることである。つまり、攻撃も防御も移動しながら行う。それは、移動が防御になり、移動が攻撃になる状態にしていくことでもある。

移動しながら攻防することを一般的に「遊撃戦」というが、八卦掌はまさに遊撃戦の拳法である。この教程では、遊撃戦を行うための土台となる歩法と、その習得方法について教えていこう。この教程で教える歩法は、以下のものである。

  • ショウ泥歩による走圏(八卦掌)
  • ハイ歩・コウ歩・退歩(八卦掌)
  • コン歩(形意拳)

八卦掌の修行過程の中で学ぶ歩法は上記のものだけではない。しかし、いじめは今まさに行われており、習得するには速さが必要となる。そこで、頻繁に使う上記のものだけを伝授する。他の拳法における歩法で、身に着けておきたい歩法である、形意拳のコン歩についても説明する。

同じ動作を繰り返し練習することは地道で辛いものであるが、歩法を習得できれば、君は攻撃を受けにくくなる。ぜひ熱心に取り組んでもらいたい。

遊撃戦を可能にするための基本歩法とは?

 遊撃戦を特徴とする八卦掌では、すばやい移動を可能にする歩き方(歩の進め方)が大切な基本として伝承されている。ここで学習したい歩法は、以下のものである。

  • ショウ泥歩による走圏(八卦掌)
  • ハイ歩・コウ歩・退歩(八卦掌)
  • コン歩(形意拳)

 八卦掌の修行過程においては、基本で練習する歩法は、ショウ泥歩・コウ歩・ハイ歩がほとんどである。組手(対人で自由に技を繰り出しあう試合形式の練習。中国拳法では散打という。)においても八卦掌修行者は、この歩法をベースに戦う。

ショウ泥歩による走圏(八卦掌)

 八卦掌の練習過程において、最も重要視されているものが「走圏」である。時計回り・反時計回りで、同じ時間づつ歩き続ける練習である。特定の八卦門の中では、「百聞は一見に如かず」を「百練は一走に如かず」に言い変えるくらい重要視されている練習法である。まず下の動画を見てほしい。そのうえで取り組み方の説明をしていこう。

必ず両方向で回る時間を同じにする

 走圏はまず最初に、反時計回りの方向で回り始める。そして、一定時間、例えば15分歩いたならば、今度は時計周りでまた15分歩く。動画では時間の関係上、反時計回り方向で約24歩歩いた後に方向を変え、今度は時計回りで再び約24歩歩いて終わっている。

 このように、走圏では、両回りそれぞれ同じ時間(又は同じ歩数)で歩くようにすることが大事である。なぜなら、実戦の場では、どちらの方向に歩を進めることになるかが分からず、仮にどちらかの方向に移動することが苦手となっていたら、スムーズな足の運用がそこで阻害されるからである。

 つまり、歩を進めるにあたって、苦手な方向を作らないようにする、ということなのである。意識せずとも、どの方向にも同じスピードで移動できるようにしておくことが、遊撃戦を成功させるうえで大事なことである。

頭・腕・手を含めた上半身の姿勢にはすべて意味があるため、姿勢の要求を守ること

 走圏時の上半身の姿勢に注目をしていただきたい。君が練習をするときは、動画中の上半身の姿勢を守っていただきたい。

両手の指は、目いっぱいに伸ばす

『目標物を立てて敵のイメージを作る』の説明画像

 両手は、てのひらを下に、手の甲を上にし、両手指は全指を目いっぱい伸ばし開き、反り返るくらいまで伸ばす。そして両手指を向き合うようにする。

 両手指のこの要求を維持し続けることは、大変きつい。指先もきついが、肩周辺もきつくなる。おそらく最初は、5分ですら耐えることができないであろう。しかしトライと休息を繰り返しながら維持する時間を延ばしていこう。5分できるようになると、時間はどんどん伸びていく。20分維持することができるようになる辺りから、効果が現れはじめる。

 なぜこのようなことをするのか?その効果と併せて、説明しよう。

 熱心に姿勢の維持に努め続けると、指先だけに疲労感が残るだけで、肩は疲労を感じなくなるであろう。姿勢維持のためだけの力だけが残り、それ以外の無駄な力みは消えていくからである。

 その状態になると、繰り出す技に変化が生じてくる。腕を振る時に、指先だけに力(充実感)が残り、力まずとも腕を効率よく振ることができる。糸の先に重たいモノを結んで回すのと同じである。根本部分には力はなく、先だけが重たいので、早く、威力のある状態で振ることができるようになる。

 八卦掌では、指先を開いた状態での手刀や掌打ち、腕つかみを頻繁に行う。指先周辺にだけ力が込められていると、その手刀は相手の腕を麻痺させ、掌打ちは相手をふっとばし、腕をつかめば一瞬で相手の姿勢を崩すことになる。

ハイ歩・コウ歩・退歩(八卦掌)

ハイ歩

 八卦掌における代表的な歩法となる。移動時の方向転換、敵前で体の向き変換、敵の側面に入る場合などで用いる。八卦掌の口伝では、「ハイ歩なくして方向転換するなかれ」という意味の教えが伝わっているくらい、重要な歩法となっている。

 通常、コウ歩とともに用いられる。ハイ歩で後方の敵方向へ体の向きを変え、後ろにある足をハイ歩した足の前方までスッと一気に移動させながら攻撃する、という形態がよく使われる。

 また、前の足を体に体側に引き寄せる動作は、相手の攻撃を足の足背部で受ける意味を持つ。また、後方に引き上げた足を前方に下ろす動作は、相手の足を蹴る、スネ部分をこする、という攻撃としての意味を持つ。

コウ歩

退歩(体の向きを変えないで後ろに移動する場合の退歩・敵が一人の場合に使用)

退歩(体の向き変えながら後ろの移動する場合の退歩・敵が複数人の場合に使用)

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