遊撃八卦双短棒の基本知識(成立過程・意義・握り方・練習の仕方)
遊撃八卦双短棒の棒の握り方
八卦双短棒(棒長さ30センチ~50センチ)の握り方
八卦双短棒の握り方を説明します。基本的には5本の指を使ってしっかりと握ります。しかし棒の長さによって使用できる技が変わってくるため、棒の持ち方もそれぞれ変わってきます。
遊撃八卦双短棒で最初に練習する時に使用する45センチの棒ですが、この場合はしっかりと五本の指で握ります(右写真参照)。
棒を使って相手の攻撃をはじく・そらす、そして相手を激しく打つのめすことが目的なので、五本の指を使って棒をしっかり持たないと、打つ時の衝撃に耐えられません。
遊撃八卦双短棒では、移動しながらの力も棒を通して相手に伝えるため、より大きな力が加わります。中途半端な持ち方ですと、打つ時に衝撃で棒が手を離れたり、中途半端に持っている指に耐えきれない衝撃が加わり、その指を痛める可能性があります。
長さが15センチくらいの短い棒の握り方
長さが15センチくらいの短い棒(例えばマッサージ棒・短い折り畳み傘・コンパクト懐中電灯など)の場合は、人差し指と中指、親指の三本で持ちます。
相手の刃物を防ぐために、少しでも我が手から出ている棒部分を長くしたいからです。
このような持ち方ですと、相手を叩くことは難しくなります。先ほども書きましたが、持ち方に力を込めることができないため、三本の指(特に人差し指の付け根部分)を痛めやすくなります。
実闘の最中に痛くて持つことができなくなるくらい、すぐに痛めてしまうため、この場合、攻撃主体は「突き」メインとなります。棒の部分が短いため命中精度は高まるため、その点を活かして正確に相手の急所(頸部)を打つことができるように練習します。
参考:ナイフ・刃物の握り方
刃物を持つ時も、極短棒と同じ握り方をします。ツバ部分を握らないで、柄の末端部分を中指で握るようにします。
刃物で攻撃する場合は、力を伝えることよりも手返しよく「斬り続ける」ことがメインとなるため、力を込めず軽快に振ることが可能となるこのような握り方をします。
大きな力で相手を斬りつけることには劣りますが、力が抜けてるため、振り出しの初動動作を極力少なくして振り始めることができます。
遊撃八卦双短棒の大基本・遊撃八卦双短棒「八法」とは
遊撃八卦双短棒の八法は、八卦掌の徒手技術で多用する八つの単式手法を、棒を持って行うものです。
- 第一法:袈裟斬り
- 第二法:逆袈裟斬り
- 第三法:水平斬り(横斬り)
- 第四法:穿
- 第五法:劈(大劈・小劈)
- 第六法:拍
- 第七法:撩
- 第八法:平穿
第一法から第三法までは、日本語表記で表現した方が分かりやすいため、日本語記載です。第四法からは、八卦掌の名称の方が技の内容を的確に表現しうるため、八卦掌の単式手法の名前のままとなっています。
八法を最初に練習する際は、「並歩」の状態で練習します。この姿勢で練習をするのには重要な理由があります。最初から歩法を伴って練習すると、棒を振り出す時に助走・勢いをつけたり、振り出し動作の最初に反動を利用して振ってしまう癖がついてしまうからです。
最初は並歩にて構え、持っている棒を、反動等をつけずに、スッと振り出す。このことをしっかりと意識して練習をし始めます。
遊撃戦においては、敵の状況や、回り込んだ角度、その他諸事情により、自分にとって心地よい態勢、もしくは型で練習して慣れた態勢から打つことなどほとんど期待できません。どのような態勢からでも素早く打つためには、助走動作など無くても自然と打つことができる技術を必要とするのです。
八法に歩法を伴った練習方法がないのも、そのためです。歩法と組み合わせて練習しようとしたら、その数は膨大となり、かといって練習手段を限定したら、自由闊達な動きに制限を加えてしまうことになります。
第一法:袈裟斬り
「斬り」という名称ですが、本来は「けさ打ち」とした方が、現実の技の使用状況を表しています。
「けさ」の名の通り、護身術としての攻撃対象としての理想は、肩付近ということになります。
しかし刃物をもって相手をあやめることも厭わない通り魔のような相手に対し、肩付近の攻撃だけで対応することは非常に危険です。肩付近を打つだけでは、まず相手は倒れず、その後の攻撃を喰らうことになりかねません。
そのような場合、数少ない攻撃で確実にダメージを与えるために、頸部や頭部の急所を、横方向に身体を移動させながらななめ上方から打つことになります。攻撃される相手にとっては、生命の危険を伴う非常に危険な技となります。
この動作は、八卦双短棒五型における「双劈幕棒」における、敵の攻撃を払い、大劈し、その後にわずかに側面に移動してその場所から頸部側面を斜め上方から打つ、という動作で見られます。
よって、八法の段階では、頭部のこめかみ付近から肩部の鎖骨付近を打つことを意識しながら練習します。
頭部から頸部周辺の急所を樫などの固い棒で打つことは、重大な結果を招く危険が伴います。よって、心して練習すること。技を使用することで生じる結果を常に考え、自己及び他人を守るために必要な場合以外、使用できないことを旨として向き合うことです。
第二法:逆袈裟斬り
この基本動作は、主に「緊急時」・「けん制時」・「通り抜け時」に使用します。
この3つのシチュエーションは対多人数戦において頻繁に起こります。よって「逆袈裟斬り」は、対他人数相手の遊撃戦においてよく使う動作の基本の一つとなります。
緊急時、つまり後方から敵が襲ってきた場合、身体を後方の敵に向けなおして態勢を立て直し対処することなどできません。
振り向きざまに棒を打ちだすくらいしかできません。逆袈裟斬りは、振り向きざまに棒を打ち出した後に引き続いて振り下ろす時に使うか、振り向きざまに棒を打ち出す代わりに振り下ろすか、として使うことが考えられます(あくまで使用例の一つ)。
けん制したいときは、後方か側面の敵に棒を向けます(当たらなくてもよい)。けん制は一連の流れの中で行うこと。けん制に時間を取られていたら、別の敵に分け入られてしまうため、最初のけん制の意味が薄れます。
通りすがりにおいては、近づいていきなり逆袈裟斬りを打ち込みながら去るか、棒で敵の攻撃をさばいた直後に去りながら逆袈裟斬りを行ういます(五型の「滑地遊棒」)。
他にも、敵に接近した状態で棒を連続してくりだす際、あらゆる角度から攻撃をする上でこの動作は自然と必要となってきます。
袈裟斬りだけでは、接近した状態での連続攻撃の際、動作は途切れてしまいますが、逆袈裟斬りの練習をしっかりしておけば、腕がどの位置にあっても、何かしらの攻撃動作をし続けることができます。
八法は、接近した際の連続攻撃において動作を途切れさせることなく棒を繰り出すことができるように、棒を持った手の出し方の中でよく使う動作をまとめたもの、とも言い換えることができます。
第三法:水平斬り(横斬り)
八卦双短棒八法の「水平斬り(水平打ち)」を解説します。攻撃、というよりも、敵の攻撃を避ける、払う、という意味合いが強い基本技です。
敵の攻撃の中で最も恐ろしいのが、刃物による刺突攻撃です。刺突攻撃は、素人でも助走動作なく行うことが可能であり、防御する立場としては実に対応しにくい。
点で防ぐ双按避けよりも、水平に棒を動かす水平斬り避けの方が、棒の軌道面積が広く、敵の刺突攻撃の軌道を防ぐ可能性が高くなり、防御力に優れています。
しかし刺突攻撃に反応できないのでは意味がありません。よって、身体がほぼ無意識に反応できるように、多くの回数を繰り返す必要があります。そして繰り返す際は、助走動作や勢いをつけないこと。これが大変重要です。
八法のすべての動作では、助走動作をつけずに行うのを必須としています。特の水平斬りの際は注意しましょう。
第四法:穿
「穿」は、八卦掌の穿掌をある程度練習している人ならば、それほど難しくはなく体得できるでしょう。しかし、棒を持つことで少し感覚が変わってくるので、練習し始めは注意が必要です。
特に硬い棒で練習する場合は、気を付けてください。感覚の違いから、反対側の手を棒で突いてしまうことがあり、衝突面積が狭い分力が衝突点に集中し、思わぬケガをしてしまう危険があります。
穿の練習をする際は、八卦掌で穿掌を練習している人であっても、柔らかめの棒で練習するか、ゆっくり練習するなどしてけがを防いでください。
八卦掌の穿掌では、肘下に打ち手と反対側の手の指先を添えて、その位置から助走動作なく、遠くへ伸ばすように差し出しますが、棒を持った場合も同じだと思ってください。
八卦双短棒は、刃物を持った相手を相手にすることを一番に想定しているため、「棒で届く最も遠い位置」を維持して戦います。最も遠い位置から攻撃できるのは、この「穿」となります。
足を止めた状態で、確実にその都度定めた目標を打ちぬく練習をします。棒先を「当てる」のではなく、遠い間合いであっても、「棒先で相手を貫く」感覚で打ちます。そうすると、肩を入れて穿を発することができるでしょう。
第五法:劈(大劈・小劈)
八卦双短棒の八法の「劈」を説明します。劈は、落差のおおきい「大劈」と、手首を利かせて小刻みに打ち据える「小劈」に分かれます。どちらも多用する技となります。
大劈は、とどめをさす場合や相手の腕から武器を落とす場合に、使用します。大きな力を伝えやすい技だからです。
連続した動きの中で、ここぞ、という場面で、渾身の力を込めて上から下に振り下ろすため、実はバランスを崩しやすいのですね。その攻撃が相手に当たればいいのですが、そうでない場合非常に危険な状態となります。
よって、大きく振り下ろすが、しっかりと安定した状態を保ちながら振り下ろすように心がけましょう。大劈の後にも連続攻撃をすることができる状態がベストですね。
小劈は、例えば遊撃戦において通り抜ける際に、突然棒を前に出して不意打ちをするなど、小さい動作が有効な場合に使用します。
敵の攻撃をさばいて一瞬間が空いた瞬間にも、動作の小ささゆえに打ちやすいですね。棒で接近戦・・・はあまりないのですが、乱打戦で近づきすぎた場合、離れながら小劈を使用すると、安全に敵から離れることができます。
第六法:拍
拍は、遊撃戦八卦掌、対暴力五型における翻身拍打において登場する、当門頻出の基本技です。頻出なのは、有効だからです。威力の弱そうな技であっても、実際に当たってみると、相手の鼻の骨を損傷させるくらい威力があります。
棒で行えば、もっと過酷な結果となるでしょう。
徒手における拍は、不意打ち的要素が強いため、前触れのない突然の技の繰り出しが必須となります。それは棒を持っても同じことです。
棒を持つと、棒を自分に充てるのではないか?という不安も手伝い、動作が遅くなりがちです。遅くなっては、不意打ち的効果を期待できなくなります。棒の操作を速くするためには・・・・何度も練習するしかありません。
棒を繰り出す軌道が安定すれば、上から拍でも、下から拍(この場合は『撩』となる)でも、つまりどの角度からも打つことができるようになります。
初学の内は、棒をもって軌道を確かめるようにしてゆっくり練習をし、慣れてきたら突く動作を徐々に速めていきます。
第七法:撩
撩も、他の八法と同じく、八卦掌における頻出技(撩の元は撩陰掌)をもとにできたものです。動作も簡単です。下から上方へ、すくいあげる、というだけの動作です。
攻撃目標は、頭部・頸部の死穴急所、もしくは金的。あと、横っ腹・脚部内側など各部位の致残穴急所(痛みを激しく感じる急所)です。
説明動画では、構えた状態から棒を下に下げ、そこから上にすくっていますが、下に棒を下げた状態から撩をする練習もしておきましょう。
その方法は、構えた状態から下に棒を下げ、完全に動作が止まってから、助走などつけず、下から上にすくい上げるようにして打つ、です。
第一に考えられる使用例。振り向きざまの攻撃です。水式門の八卦掌である遊撃戦八卦掌では、転身しながらの攻撃動作が実に多いですね。
回身老僧托鉢式、転身穿掌、翻身拍打は、その例です。翻身拍打は振り向きざまに上方から相手の顔面部を狙ってはたきますが、下からすくいあげるように打つ場合もあります。
その動作が、転身しながらの撩となります。その動作を棒を持って行うのが、八法の「撩」を使用した反転攻撃となります。
第二に考えられる使用例は、遊撃戦最中におけるけん制です。下からすくいあげて相手のいる方向へ棒を差し出すだけなので、撩は遊撃戦において使いやすいのですね。
当たらなくても大丈夫です。下から上に上がるように攻撃されたことで、相手は「予測不能の攻撃をしてくる」という警戒感を抱き、うかつに近づかなくなります。ですから当たらなくとも、さっさと次の攻撃に移ってしまいましょう。
第三の使用例。腕が防御などの理由で下方に下がった状態から突然相手の上方部を攻撃する。
手が下にある状態から敵の頭部・頸部周辺の急所をめがけて攻撃する動作を練習しておくと、手が下がった状態からでも相手の急所攻撃に素早く転じられる、という強みを持つことができ気持ちを優位に保つことができるでしょう。
逆に相手は、相手の身体(腕の位置)状態がどのような状態からでも急所を攻撃される恐怖(もしくはその場での居心地の悪さ)を感じることになります。※恐怖や違和感は、相手の戦意を喪失させる重要な要素です。
第八法:平穿
八卦双短棒・八法最後の基本技、「平穿」。棒や刃物を持った相手の突き攻撃に対し、外から内へ防御して、相手の腕の上を滑らせるようにして人中~天突間に位置する急所を攻撃します。
シチュエーションが、敵の刺突攻撃に対するものであり、「防御~反撃」がワンセットになっています。
最初の「外から内への防御」をしたら間髪入れず平穿で打つ型ですが、最初の防御をとったら、あとは何も考えないでも身体が覚えている通り動いてしまう(なにも考えないでも勝手に身体が平穿を打ってしまっている)・・・という状態に至るまで練習し続けます。
刺突攻撃は手返しよく行うことができるため、防御したあとモタモタしていたら、あっという間に次の刺突攻撃や斬りつけ攻撃が襲い掛かってきます。そのため、防御~平穿を一連のワンセット動作にすることで、敵の二発目が来る前に敵に戦闘不能となるような決定的打撃をくらわすのです。
八卦双短棒五型の最初の型「胸前換棒」で、いちばん最初に出てくる技です。それくらい頻出となっています。あらゆる場面で使用できるのですね。
用法を一つ紹介しましょう。対多人数遊撃戦において敵の横を通り抜ける際の例です。
遊撃戦の最中において敵に接近すると、相手は我が敵の射程距離に入ると同時に接近する我に突き攻撃をします(ほとんどの場合顔面を狙ってくる)。
通り抜ける際に敵は攻撃してくると想定していれば、その攻撃を意外と防ぐことができます。防いだ瞬間に平穿を打ち、通り抜ける際の移動の力も相手に伝えて、一瞬で一人を沈めます(遊撃八卦双短棒・五型「胸前換棒・変化型」)。
弱者生存の護衛護身武術を極めたい方へ~清王朝末期頃の昔日の八卦掌を国内で唯一伝える水野先生の道場「八卦掌水式門」入門方法
1.弱者生存第一の「単換掌の術理」に貫かれた成立当初(清王朝末期頃)のままの八卦掌を国内で唯一追求し指導する、稀代の八卦掌家
八卦掌水式門で八卦掌第7代を掌継させていただいた遠隔地門下生のsと申します(先生の指示で仮称とさせていただきます)。代継弟子の一人として、八卦掌水式門の紹介をしたいと思います。
八卦掌水式門は、成立当初(清王朝末期頃)の「単換掌の術理(単換掌理)」に貫かれた「生存第一スタイル」の八卦掌を指導する、国内で極めて数の少ない八卦掌伝統門です。
八卦掌第6代の水野先生の伝える八卦掌は、敵前変化攻防の近代スタイル八卦掌が主流となっている現代において、対多人数移動遊撃戦による弱者使用前提撤退戦を貫いた異色の存在となっています。
先生の伝える八卦掌の最大の特徴は、やっぱり、「単換掌の術理(水式門で先生は、「単換掌理」と呼んで指導しています)」に徹している点。
「単換掌理」とは、敵と接触を極力さけ、敵の力とぶつからない方向へ移動しながら対敵対応をする術理です。間合いを取り、逃げることを正当な戦法とし、力がぶつからないため、女性やお子さん・お年を召した方にとって最も現実的な護身術となっています(※よって水式門では、私を含め、女性の修了者さんが多いです)。
単換掌理を理解するには、修行の初期段階に、掌理に熟練した指導者による対面での練習を通して対敵イメージをしっかりと構築することが必要不可欠、だと先生は言います。
「単換掌理系の技は、対人走圏で養った移動による間合い取りと、敵の引きつけ引き込み技術、転身技術とで実行する技。現実的で明確な敵のイメージを持って練習しないと、実戦でとまどうことになる」は先生の口癖ですね。
相手の侵入してくる角度や強度、そして敵動作に対する自分の身体の使い方を、先生の技を受け、または先生に試し打ち(!)をしながら自ら身体を動かして学んでいく必要があります。それは初心者には果たせない役割。水式門では、先生がいつも相手をしてくれるし、新しい技を始動するとき、使い方もしっかりと見せてくれるから、一人の練習の時でも、イメージが残るんです。
よって最初から全く一人で行うことは、リアルな敵のイメージが分からない点から、大変難しいものとなります。この問題は、私がこの場で、先生の指導を受けたほうがといいと強くすすめる理由となっています。
私も遠隔地門下生。先生が富山に来たときは、集中的に相手になってもらいました。石川県という遠くであっても、先生の教え方のおかげで、ブレずにここまで来ることができました。
単換掌理に基づいた弱者生存第一の八卦掌を指導する八卦掌の教室は、全国にほとんどありません(それか、公にしていません)。弱者使用前提がゆえの現実的方法で自分を守る武術に興味がある方。力任せの攻撃にも負けない八卦掌を極めたいと思う方は、水式門の扉を叩いてください。水式門なら確実に、弱気が生き残るための技術を学ぶことができます。
2.八卦掌水式門は、入門審査を通った者が門下生となることができる純然たる「伝統門」道場
八卦掌水式門は、代表である水野先生が、八卦掌第5代(梁派八卦掌第4代伝人)である師より指導許可を受けて門を開いた、純然たる「伝統門」です。それゆえ、入門資格を満たしているかを判断する入門審査(問いあわせ~体験までの態度を見ての総合判断)を、入門希望者すべての方に例外なく行っております。もちろん私も受けたうえで入りました。
水野先生が指導する八卦掌は、護身術であれど、一部に当然殺傷技法が伝えられ、昔の中国拳法と同じく実戦色が強い八卦掌。誰それ構わず指導することはいたしません。
特に先生は、拳法を始めた動機も真剣。自分を律することができない人間に伝えてしまい、それで人が傷つけられてしまう事態を招くことを、心から心配しています。
よって、以下で掲げてある「入門資格」を満たした人間だと判断した場合にのみ、先生は受け継いだ技法をお伝えしています。「八卦掌の伝統門として、門が負うべき当然の義務と配慮」。これも先生が常に話す口癖ですね。
水式門には『弱者生存の理で貫かれた護衛護身術「八卦掌」を日本全国各所に広め、誰もが、大切な人・自分を守る技術を学ぶことができる環境を創る』という揺るぎない理念があります。
先ほども触れたように、己を律することのできない人間に伝えてしまうことは、技法が濫用され第三者が傷つく事態を招き、理念実現に真っ向から反する結果を生んでしまいます。
水野先生は、門入口を無条件に開放して指導し門を大きくすることより、たとえ審査を設けて応募を敬遠されたとしても、少なからずいる暴力的・非常識な人間に伝わってしまう事態を避けることを重視しています。
ここまで書くと、なかなか入ることのできない難しい道場だと思うかもしれませんが、そんなことはありません。審査はありますが、一般的な常識と礼節、思いやりがあれば、心配する必要は全くありません。
指導を受けてみれば分かるのですが、先生はいつも、門下生のことを考え、熱心に指導してくれ、怒鳴ったりもなく、笑顔です。安心してください(無礼な態度や乱暴なふるまいには、ベテラン・初心者関係なく厳しいですが)。
審査を通過した正式門下生には、「誰もが大切な人、自分を守ることができる八卦掌」の全てを、丁寧に、熱心に。真剣に教えてくれます。
迷ってるあなた。水式門には、積み重ねるならば、弱者と言われる者でも高みに達することができる技術体系があります。先生の温かく熱心な指導で、「守る」強さを手にしてみませんか。
3.入門手続き
八卦掌水式門の正式門下生となるためには、個別指導科における近代八卦掌コースを除いたすべての科において、仮入門期間(体験入門日から一カ月経過もしくは体験入門を含めた3回の練習参加)を経る必要があります(指導内容が他人を傷つける技術を含むため)。この期間を経過した後、入門を希望する方は、以下の手続きに従い、入門申請をしてください。
手順1 申込フォーム記載申請と体験入門参加
各科とも以下の問い合わせフォームに必要事項を記載のうえ体験入門を申請する。
手順2 本入門希望者は、「本入門申請フォーム」より、本入門申請をする
体験入門を含めた仮入門期間経過後、本入門を希望する方は、各科共通の 本入門申請フォーム より、本入門申請をしてください。本入門を認めるかどうかの判断をさせていただきます。
「入門資格・入門時誓約事項・入門時特記事項」については、こちら にて必ず目を通し、理解したうえで本入門申請をすること。
本入門申請意思受領後、本入門審査を経て、結果のメールを送信します。本入門許可者には、入門案内のメ―ルを送信しますので、メール文中に記載されている弊門指定の銀行口座に初月指導料を振り込んでください。
※入門許可メール送信後、送信日を含めて14日以内に入金がない場合は、入門の意思がなくなったと判断し、申請はなかったものとさせていただきます。
※本入門が許可されなかった場合についてのクレーム・理由開示要求には、例外なく対応いたしませんのでご了承ください。
手順3 「入門誓約書」のダウンロード
下のリンクにて「入門誓約書」をダウンロードし、内容を確認。誓約書の内容に同意するならば、同書類を印刷し、必要事項を記載の上、本入門後の初回練習時に持参する。
※ダウンロードができない方は、shiroikukmoajisai@gmail.com 宛にご連絡ください。
手順4 練習会に初参加
上記「入門誓約書」を持参の上、グーグルカレンダー記載の希望各科の練習会に参加する。
※「入門誓約書」を必ず持参すること。持参し忘れ2回目の者には例外なく指導しない。ダウンロードができなかった理由で持参出来なかった者は、必ずそのむねを告げること。
※カレンダーが、参加する科のカレンダーであるかどうかを、しっかりと確認すること。
※各科とも、参加希望日の前日の24時までに、に、参加メール「例文:○○です。○○日参加します」とメールを入れること(場所変更の可能性があるため)。