Q:他のカンフー道場は室内で開催するのに、なぜウーマン・ライト・ガードでは屋外で開催するのですか?
A:ウーマン・ライト・ガードの八卦掌は、成立当時の徹底した移動遊撃戦を採る八卦掌原型拳法『転掌』の技法を唯一伝える門派。徹底した移動遊撃戦の練習は、移動で防御攻撃をする転掌式八卦掌の現実攻防の真髄を体感するため、また、移動制御技術の未達な初心門弟では、壁や他の門下生に衝突する危険があるため、屋外で開催します。
太極拳や空手の教室は、室内開催が多いですが、ウーマン・ライト・ガードでは、基本すべての科における指導は、室外にて行います。
それは、ウーマン・ライト・ガードの指導する八卦掌が、徹底した移動遊撃戦を展開して戦う(身を守る)からです。
創始者は、清王朝の宦官(かんがん)であり、多人数相手の刺客・賊徒や強者の面前で技術で戦っていては、あっという間に倒されてしまい、清朝王族を守ることができません。
成立当時の八卦掌たる転掌では、宦官・女官・宮女が王族を囮(おとり)となって護衛するための護衛武術でした。
そのため、徹底的に移動して敵の攻撃を後方スライドでかわして、一定時間生存し、味方が救援くるまで時間稼ぎをしておとり護衛をしたのです。
現在の一般的な八卦掌は、八卦掌が宮中御用武術として有名になってからやってきた屈強な男性修行者が改良した、近代格闘術八卦掌です。敵の面前にとどまり、筋力と体格・技術によって敵を「倒す」武術へと変貌したのです(添付のイラスト参照)。
それに比して、ウーマン・ライト・ガードの各科・各部で指導するすべての八卦掌は、「転掌」当時の技術体系のままの、倒すより、生存、を第一にした、おとり護衛武術のままの八卦掌です。
よって、移動によって防御・攻撃をする技術を、身体で覚えなければなりません。そのためには、より大きく、時に大げさなほどに移動して(歩を刻んで)、そのうえで敵の攻撃をかわし、また敵に電撃攻撃をすることを繰り返して、転掌式八卦掌の中核術理を体得する必要があります。
狭い室内でこの攻防法を行うならば、衝突を懸念して移動距離が中途半端なものになり、真に昔日の八卦掌が求める術理を体感・理解できません。
また狭い室内では、移動制御技術が未熟な初心門下生は、壁や他の門下生同士に衝突し怪我をする危険が考えられます。
それゆえ指導を、大和町広場やクロスランドおやべなど、広い芝生広場がある屋外公園にて開催するのです。